ゲシュタルト療法(ゲシュタルトセラピー)は「いま」「ここ」での「気づき」を通して、自分らしく活き活きと生きることを目指す心理療法です。精神分析医フリッツ・パールズと、妻でゲシュタルト心理学者のローラ・パールズ、小説家・精神分析家のポール・グッドマンらによって、1950年代に創られました。創始者フリッツ・パールズは、ゲシュタルトセラピーを「いま-ここ」中心の「実践的な心理療法」であると表現しています。
「ゲシュタルト」とは、「まとまった形」や「全体性」を意味するドイツ語です。
人が世界を知覚するときには「バラバラな寄せ集め」としてではなく「意味のある1つのまとまった全体像(ゲシュタルト)」として構成し認識する、という、ゲシュタルト心理学の視点から取り入れられた言葉です。
そのほかにも、実存主義、現象学、禅や東洋思想などの影響を受けています。
ゲシュタルトセラピーの中では、徹底して「いま-ここ」で自分が何を体験しているかに注意を向けていきます。
自分が体験していること、自分に起きていることに「気づく」ことによって、新しい選択の可能性が生まれます。
また「気づくことはそれ自体が癒しを含んでいる」とパールズは言っています。